心構え

回る洗濯機がいつか止まると信じる

kou4pro123@

終わらない洗濯機と受験勉強——長期入院からの再スタート

洗濯機の中でぐるぐる回り続ける洗濯物を見つめながら、ふと思うことがある。

「いつ終わるんだろう?」

「あとどれくらい待てばいいんだろう?」

そんな気持ちと、長期入院によって大幅に遅れてしまった受験勉強の焦りが、どこか重なる。

病気やケガで長期間の入院を余儀なくされると、受験勉強の進度は大きく狂う。

自分ができなかった間に、同級生たちは先へ進み、模試の成績表には「偏差値」「順位」といった現実が突きつけられる。

その瞬間、まるで洗濯機の中に放り込まれたかのように、ぐるぐると考えが回り続ける。

「もう間に合わないのでは?」

「これから勉強しても、追いつけるのだろうか?」

でも、洗濯機は必ず終わる。

そして、洗濯物はちゃんときれいになる。

回転の途中では変化が見えにくいだけで、時間をかければ確実に結果は出る。

勉強も同じだ。

長期入院からの受験勉強、どう立て直すか?

焦りを感じるのは当然だが、大事なのは「最短で結果を出す」ではなく「着実に積み重ねる」こと。

1. 目標を現実的に見直す

「第一志望を変えたくない」——その気持ちは大事だが、冷静に合格可能性を見極めよう。

模試の結果だけで判断せず、**「今からの努力でどこまで伸ばせるか」**を軸に考える。

• 可能なら、学校や塾の先生と相談して「今からの戦略」を立てる

• 教科ごとに「最も効率的な勉強法」を選ぶ(インプットとアウトプットのバランスを調整)

• 模試の判定だけでなく「今後の伸びしろ」を考えて志望校を再検討する

2. 「今できること」に集中する

「失った時間」を嘆いても、時計の針は戻らない。

それならば、**「今すぐできること」**に意識を向ける。

例えば:

• 基礎の総点検 → 抜けている部分を洗い出し、重点的に復習

• 過去問分析 → 時間が限られるからこそ、出題傾向を把握し、最適な対策を取る

• 短期間で伸びる科目を優先 → 伸びしろが大きい分野を集中的に対策

3. 「やり直し」ではなく「新しいスタート」と考える

洗濯機が一度止まったら、また新しい水で洗い直す。

それと同じで、「勉強の遅れを取り戻す」ではなく、「ここから新しく積み上げる」と考えよう。

• 体調が回復した今だからこそ、新しいルーティンを作る

• 「周りと比べる」のではなく「昨日の自分より前進する」ことを目標にする

• 受験を「人生のすべて」ではなく、「この先の選択肢を増やすための一歩」と捉える

ぐるぐる回る気持ちを、進む力に変える

洗濯機の中の衣類は、回っている間は汚れが落ちていることが実感しにくい。

でも、ちゃんと終われば、きれいな衣服が手に入る。

勉強も、焦りや不安で頭がいっぱいになっているときは「成果が出ていない」と感じるかもしれない。

でも、積み重ねた時間は、必ず形になる。

「今さらやっても無駄」なんてことはない。

終わらない洗濯機はない。

回る時間があるからこそ、きれいになれるのだ。

今、勉強に戻れる状況になったなら、それは「やり直し」ではなく「再スタートのチャンス」。

目の前の勉強を、少しずつ、着実に積み重ねよう。

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ABOUT ME
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教室長
20年以上塾・予備校講師として活躍してきた私が、独自のスキルとノウハウを次世代に伝えるために「塾講師を育てる教室」を設立しました。私のビジョンは、単なる知識の伝達ではなく、生徒の可能性を最大限に引き出す洞察力と探究心を持つ教育者を育成することです。使命は、教育の質的革新を通じて若者の可能性を引き出し、志を共にする仲間を増やし、教育界全体のレベルアップに貢献することです。
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