回避すべきは目当ての損失

【受験生必見】「ポイント目当ての買い物」に潜む落とし穴と受験勉強への教訓
スーパーで「ポイント5倍デーだから」と必要以上に買い物をしてしまったり、割引シールを見てつい衝動買いをしてしまった経験はありませんか?
実はこれ、人間の心理が引き起こす「損失回避性」という現象です。
受験勉強においても、この心理が知らず知らずのうちにあなたの学習の質を下げてしまうことがあります。今回は「損失回避性」が受験に与える影響と、その対策を考えていきましょう。
1. 損失回避性とは?
「得をするよりも損をすることを強く避けようとする心理傾向」 のことを指します。
たとえば、
✅ 500円をもらえる状況よりも、500円を失う状況のほうが強いストレスを感じる
✅ 「今なら50%オフ!」と聞くと、本当は不要なものでもつい買いたくなる
✅ ポイントがもらえると聞くと、余計な買い物をしてしまう
このように、人間は 「損をしたくない!」という気持ちが強く働き、合理的な判断ができなくなる ことが多いのです。
2. 受験生が陥りやすい「損失回避性」のワナ
受験生も、この「損失回避性」によって 非効率な学習をしてしまう ことがあります。
(1)「今までやったから」参考書を変えられない
✅ ケース:「この参考書、合わないかも…でも今までやったから最後まで使わなきゃ!」
✅ 本質:自分に合っていない参考書を使い続けることの方が「損」
✅ 対策:「目的意識」を持って教材を選ぶ。問題が解けるようにならないなら迷わず別の教材を検討する。
(2)「解いた問題を忘れたくない」から復習ばかりしてしまう
✅ ケース:「せっかく解いた問題を忘れたくないから、復習ばかりしてしまう…」
✅ 本質:「新しい問題に挑戦しない」ことの方が大きな損失
✅ 対策:「定着する範囲」を決め、復習と新規学習のバランスを意識する。(例:復習3割、新規7割)
(3)「模試の結果が悪い」から得意科目ばかり勉強する
✅ ケース:「苦手科目に時間を使うのが怖いから、得意科目をやってしまう…」
✅ 本質:「得意科目の点数が伸びても、苦手科目のせいで合格点に届かない」
✅ 対策:「合格最低点」を意識し、得意・不得意のバランスをとる。(特に共通テスト型の試験では重要)
3. 「損をしたくない!」という心理に惑わされないために
✅ 「今やっていることは、本当に合格に必要か?」を問い続ける
✅ 「過去の努力を捨てることが損ではない」と理解する
✅ 「やらないこと」を決める勇気を持つ
スーパーのポイントを気にしすぎて無駄な買い物をするのと同じように、受験でも「損を避けたい」という心理が邪魔をすることがあります。
「合格」というゴールに最短距離で進むためには、冷静な判断が必要です。
いまの勉強法、本当に「お得」ですか?
ぜひ、一度立ち止まって考えてみてください。