心構え

抗わないという攻め

kou4pro123@

「引き潮に抗うか、波に乗るか──受験生の心構え」

──もはや陸には戻れない。

引き潮に引きずられ、足元から大地が遠ざかる。

波は静かに、だが確実に沖へと運ぶ。必死にもがくほど、体力は奪われ、冷たい水が喉を塞ぐ。

陸へ戻ろうとすることが、最も愚かな行為であると気づくのに、時間はかからない。

この状況を生き抜く方法は、たったひとつ。

「岸に戻る」のではなく、「潮に逆らわず、流れを読み、浮かびながら別の突破口を探す」ことだ。

──それは、受験生の心構えにも通じる話ではないか?

1. 必死に元の場所へ戻ろうとする者の末路

試験直前になり、「もっと早く始めていれば」「あと1カ月あれば」と、過去を悔やむ。

しかし、過去は戻らない。

「今までやったこと」だけが、君の手元に残された道具であり、それを最大限に活かすしかない。

無理に陸へ戻ろうとして、力尽きてしまうのではなく、今できる選択肢を見極めるべきだ。

たとえば、過去問でボロボロだった科目があるとしよう。

「本番までに完璧にする!」と焦るあまり、膨大な時間を費やし、結局どの科目も中途半端に終わる。

その選択は正しいだろうか?

それよりも、「今から最も点数を伸ばせる分野」に重点を置き、潮の流れに乗るべきではないか?

むやみに抗うのではなく、「この状況をどう打開するか」に意識を向けるのが、合格への戦略だ。

2. 力を抜き、流れを読む者だけが生き残る

引き潮に飲まれた者は、焦って体を固くすると沈む。

しかし、力を抜き、海の流れを読みながら冷静に対処すれば、息を繋ぐことができる。

それは受験でも同じだ。

「あと1点、2点をどう伸ばすか?」

「出題者の意図を読むには?」

「短時間で最大の効果を得るには?」

こうした問いを持ち、受験戦略を考える者だけが、生き残る。

直前期は、すべてを完璧にしようとすると失敗する。

大切なのは、最も効率的な道を見つけ、そこに全力を注ぐことだ。

3. 陸ではなく、新たな岸を目指せ

受験が迫ると、もう後戻りはできない。

それならば、苦しんで沈むのではなく、流れを活かし、新たな岸を目指せばいい。

・過去は変えられないが、未来の選択はできる

・目の前の選択肢の中で、最も生存率が高い道を選ぶ

・焦らず、冷静に、最短ルートを見極める

これこそが、君がこの試験を乗り越えるための「受験生の心構え」だ。

──陸には戻れない。でも、新たな岸は見えてくる。

潮の流れを読み、進むべき方向を見つけるのは、君自身だ。

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教室長
20年以上塾・予備校講師として活躍してきた私が、独自のスキルとノウハウを次世代に伝えるために「塾講師を育てる教室」を設立しました。私のビジョンは、単なる知識の伝達ではなく、生徒の可能性を最大限に引き出す洞察力と探究心を持つ教育者を育成することです。使命は、教育の質的革新を通じて若者の可能性を引き出し、志を共にする仲間を増やし、教育界全体のレベルアップに貢献することです。
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